シルマー試験紙

"シルマー試験紙は幅5mm、長さ35mmの短冊状のWhatmanNo.41のろ紙です。
 
シルマーテストと言う、ドライアイやシェーグレン症候群の検査に使います。
 
先端の5mmを折り曲げて使用します。
検査後の測定値をすぐに読み取れるように1mm幅の目盛りが印刷されているものもあります。
 
テストは座位、正面視で行います。下眼瞼を引き下げ角膜に当たらないように気をつけてシルマー試験紙を挟みます。
5分後に試験紙の折り曲げたところを0として、涙で濡れたところまでの長さを測定します。
 
正常人のシルマー試験の値は老化とともに低下しますが、ドライアイの診断基準では5mm以下を異常と判定します。
シェーグレン症候群でもシルマー試験が診断基準の1項目となっており、5mm以下を陽性(異常あり)としています。
 
 
 

 

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水晶体

水晶体は人の眼の中にあるレンズの役割を果たす組織です。カメラでいう凸レンズの役割を果たしています。水晶体のサイズは厚さ4mm、直径9mmと小さいものです。
 
無色透明で眼球の光の屈折の3分の1程度を担っているといわれています。水晶体には毛様体といわれる筋肉とチン小帯という帯がつながっています。
 
近くを見るときは毛様体が収縮し、チン小帯が弛緩することで厚みが増します。逆に遠くを見るときは毛様体が緩み、チン小隊が緊張することで薄くなります。このような仕組みで遠近のピントを合わせる役割を果たしています。
 
長時間使いすぎるとこのピント機能が一時的にうまく行かないことがあります。これがいわゆる眼のかすみであり、通常は休むことで回復します。

スーパーPRK

"スーパーPRKは最近行われている近視手術の1つです。レーザーを当てることでフラップは作成せず、角膜上皮を蒸散させて矯正を行います。
 
レーシック手術よりも歴史があり、日本では多くの眼科でこの手術を行っています。
 
手術器具などで直接角膜に触れることがないため、他の手術方法では対応できなかった薄い角膜の人、強い近視や乱視の人、格闘技を始めとする激しいスポーツをする人向けの手術方法です。
 
ただしスーパーPRKの手術後数日は痛みを伴うこともあるため仕事をしている人は休まなければなりません。更には視力が安定するまでには1か月程かかるという特徴もあります。
 
また眼に病気がある人もできない可能性があるため一度病院に相談する必要があります。"

スウドケラトコーヌス

"スウドケラトコーヌスとは、レーシック手術で発生する恐れがある合併症のことです。
 
レーシック手術とは、レーザーで角膜を削ることで屈折率を調整するという手法です。レーザーを過度に照射したことで角膜が薄くなり、眼圧がかかることで、角膜が膨らんでしまった現象がスウドケラトコーヌスです。
 
スウドケラトコーヌスになった場合には治すことが難しく、メガネやコンタクトレンズでも矯正できないことがあります。
 
これを避けるために、レーザーで削り取った後の角膜の厚さを250マイクロメートル以上にすることが日本眼科学会の基準で決められています。そのため、治療後に充分な厚みを確保できない方には、レーシックは行うことができません。"

スターバースト

"スターバーストとは、レーシック手術を受けた後によく現れる合併症です。夜間、照明などの光を見た際に、光が放射状に広がって見える状態です。漫画でよく描かれるキラキラと輝く星のイメージです。
 
レーシック手術は、角膜を薄く削って、フラップと呼ばれるフタを作ったうえで、レーザーを角膜に照射して屈折角度を調節し、フラップでフタをするというものです。このフラップの切れ目で光が乱反射することでスターバーストが起こると考えられています。この他、夜間に光の周囲がぼんやりと霧がかったように見えるハロや、光がギラギラと見えるグレアも起こることがあります。
 
これらの症状は、角膜が再生していくにつれ、回復していきます。車の運転が難しくなる場合がありますので、注意が必要です。"

ストリエフリー

"ストリエフリーはレーシック手術で使われる専門手術道具の1つで、レーシック手術中作成したフラップのシワを伸ばす為に使用されます。
 
フラップは均一な状態になっているのが理想的で、シワがあると乱視など合併症や後遺症の原因になります。フラップを洗浄し処理し治すことでシワのトラブルは大方解消されますが、シワはそうそう簡単にはスムーズに伸びてくれません。
 
確実にフラップのシワを伸ばしたい時は、術後もう一度縫合手術を行うこともあります。フラップのシワがストリエ、ストイエと呼ばれることからシワを伸ばす為の道具もストリエフリーと呼ばれています。
 
軽いシワなら視力にそう大きな影響を与えませんから、見え方に問題を生じている場合だけ対応されることになります。"

スペキュラーマイクロスコピー

"目の表面にある角膜は5層構造になっていて、その一番奥にある層を角膜内皮と言います。角膜内皮層は、六角形の角膜内皮細胞が一層に並んでいて、角膜の組織に養分や酸素を運んでいます。 厚さはわずか0.05ミリほどで、1平方ミリメートル当たり2,500〜3,000個程度あります。
 
他の細胞と違い再生機能はなく、一度傷がつくと、再生されることはありません。このため、加齢によって細胞の数が減ります。他にも、目に傷が付いたりコンタクトレンズによる酸素不足などで角膜内皮細胞は減少します。スペキュラーマイクロスコピーによって、その角膜内皮の写真を撮り、細胞の数や形を調べるのです。
 
角膜に異常がないと思われるような場合でも、スペキュラーマイクロスコピーにより、角膜の障害が発見される場合があります。"

スリットスキャン

"スリットスキャンは、レーシック手術で使われるコヒレント社のエキシマレーザーの照射方法の1つです。細長いレーザー光線が120°づつ回転しながら3方向から撫でるように角膜を削っていくのが特徴的で、従来の照射式の弱点が改善されています。
 
スリット状に照射される為スリットスキャン方式と命名されましたが、回転をかけるのは対象を均一に整形する目的があります。
 
スリットスキャン以外の照射方式は、他に取扱いが難しいと言われる全照射方式、点状にレーザーを照射することが可能なフライングスポット照射式があります。レーザーが全照式よりも小さいので、全照式より手軽に微調整しやすくなっていますが、最先端照射方式はフライングスポット照射式です。
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スリットランプ

スリットランプとは、細隙灯のことです。このスリットランプを使った検査を細隙灯顕微鏡検査といいます。
 
目の病気を診断するために欠かせない検査です。顔を固定するフレームがついたライト付の顕微鏡です。帯状の光を目に当て、拡大して患者様の目をとらえます。角膜や結膜、水晶体などに傷がついていないか、炎症はないかを確かめることができます網膜や視神経まで診ることができます。
 
白内障や緑内障といったものもこの検査で診断することができます。緑内障が疑われる場合は、スリットランプにさらにレンズを追加して調べます。角膜の傷の場合は、点眼で傷の部分を染色し、さらに詳しく確かめることが可能です。
 
患者様にとって痛みを感じる検査ではないこと、前述したように様々な目の病気がわかることから診察のたびごとに行うケースが多いです。

セントラルアイランド

"セントラルアイランドとはレーシック手術において起こりうる様々な合併症の一つで、レーザー照射で角膜を削る際に、削り残しをしてしまう事です。
 
この角膜中央部に残された隆起した部分を孤島に見立て「セントラルアイランド」と呼びます。セントラルアイランドの原因は、レーザー照射の時に角膜から発生するガスが光を遮るために生じるとされています。
 
近年のレーシック手術ではスポット照射やガス除去装置の技術が進み、この合併症が起こることは珍しいとなっていますが、この状態になってしまった場合には放置しておくと視力に悪影響を及ぼす危険があり、屈折異常や視力低下につながる危険も高いので、残ってしまった隆起部を再度切除し、処置します。
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