角膜表面麻酔剤

"角膜表面麻酔剤はレーシックの手術直前やレーシックの術前検査として角膜厚測定をする時に使用する点眼麻酔です。
 
角膜厚測定で角膜の厚さを測定し、角膜の厚さが足りない場合は、レーシックの手術をすることができないですし、手術にも必要不可欠な薬剤となっています。
 
角膜に点眼することによって知覚神経を麻痺させ、麻酔として機能します。
このような薬剤は組織への浸透力が強く作用が出やすい麻酔です。
この作用によって、角膜表面麻酔剤を使用すると、眠くなった時のように瞼が重くなります。
 
そのため、麻酔が効きやすい人は注意が必要です。
また、手術当日は麻酔が効きやすくなる薬を飲むこともありますが、この薬で気分が悪くなる人もいるため、必ず飲まなければならないというわけではありません。"

角膜形状解析装置

"角膜形状解析装置は、角膜が前方に突出する円錐角膜などの病気の早期発見に使われる機械です。
 
角膜は光を取り入れて屈折させる大切な役割をしています。肉眼では分からない角膜の形状をビデオカメラで撮影し、コンピューター解析を行うのが角膜形状装置です。
 
角膜の表面だけでなく、角膜の裏側のカーブや凹凸があるか角膜の厚みなど角膜の形状を断面図で撮影し、詳しく解析していきます。
 
角膜形状解析装置の検査は、直接目に触れたりすることはなく緑の光を見ることによっておこなわれます。角膜の撮影も数秒で終わるので、検査全体でも数分もあれば終わります。
 
痛みを感じたりすることもないので、患者が心理的負担や肉体的負担を感じることなく受けられる検査です。"

角膜内リング

"「角膜内リング」とは、元々は軽度の近視矯正法として行われていた視力矯正手術です。ポリメチルメタクリレートというシリコン素材でできた薄い半円弧状の2つのリングを、角膜の周辺部に挿入することで角膜の形状を矯正します。
 
「角膜内リング」は、現在は「円錐角膜」の治療法としての有用性が確認され、主としてこちらに使われています。円錐角膜とは、角膜が薄くなり、角膜の中央部が前方へ円錐状に突出する病気です。
 
角膜形状の矯正の他、強度も増加するので円錐角膜の進行を抑えたり遅らせる手段として有効です。また、ドナー角膜を必要とせず、拒絶反応、緑内障など重度の合併症の頻度が少ないのもメリットです。また、術後にはコンタクトレンズの使用ができるようになったり、眼鏡での視力矯正効果の向上が望めます。
 
デメリットとしては、角膜移植ほどには効果が劇的では無いこと、視力が安定するのに時間がかかることなどがあげられます。"

角膜内皮細胞検査

"角膜内皮細胞検査とは、角膜の一番内側にある内皮細胞の数、大きさ、形を調べる検査です。
 
検査方法はスペキュラーマイクロスコープという機械を用いて写真を撮るような検査で、簡単に瞬時に行うことができます。
 
角膜は目の黒目のことで、5層に分かれています。一番内側が内皮細胞で、非常に薄いシート状になっており、角膜を無色透明に保つための水分量の調節を行う大切な細胞です。角膜内皮細胞は年齢と共に減少し再生されません。そして、目の外傷や手術、酸素不足によっても減少することがあります。細胞の数が極端に減少すると視力が低下します。
 
角膜内皮細胞検査が必要な疾患には角膜炎や角膜混濁等があります。また、白内障手術では角膜を切開するため、手術の適応可否を判断する検査としても行われます。"

眼内炎

"眼内炎は、目の中に真菌(カビ)やウイルス・寄生虫が入ることによって炎症を起こす病気です。
 
原因には2つあり、外因性は目の中に傷を負ったり、手術の際に感染することです。また、内因性は、糖尿病・悪性腫瘍により抗がん剤を投与している人、肝臓や心臓の感染症にかかったことのある人、栄養チューブなどを体内に挿入している人など、体全体が弱っている状態の時に、感染しやすいということがあります。
 
また、結核菌に感染している場合や、ヘルペスが出ているとき、さらに猫や犬などペットの糞尿から、感染することもあります。
 
症状は、まず、全身の血管に菌がまわっているので、発熱し、早ければ一週間で目がかすむ・ぼやける・涙が出て視力の低下などが起きます。さらに、痛み・充血といった症状がでてきて、放置すると視力がひどく低下して見えない、という後遺症が残ります。
 
眼内炎は、早期発見して、早めに抗真菌薬を投与し続ければ、治る病気ですので、普段から注意をしていることが大切なのです。"

角膜ヘルペス

角膜ヘルペスとは「ヘルペス」というウイルスが目の角膜に感染しておこる病気です。
 
この病気の症状としては、何もないのに涙がでる、光がまぶしく感じる、目がコロコロする、充血するなど様々な症状が起こります。
 
角膜ヘルペスになる原因のヘルペスウイルスは、普段は三叉神経という神経の根本に潜伏しており、悪影響を及ぼさないのです。またウイルスが角膜の最も外側の上皮層で活発に増える「上皮型」と角膜の中心層である実質層でウイルスに対する免疫反応が起こる「実質型」の2種類があり、体の抵抗力や免疫力が衰えた時に神経を伝って、繰り返し角膜に病気を起こします。
 
そのため、症状が起こって一度よくなった場合も油断できませんし、もし再発した場合は早めに完治するまで治療することが重要になってきます。

カスタムレーシック

カスタムレーシックはいわゆるオーダーメイドのレーシック手術です。通常のレーシック手術は近視や遠視、乱視の矯正を目的としており、見え方の質までには気を向けていませんでした。
 
そこでもっときれいに見えるように考え出されたのがカスタムレーシックです。角膜や水晶体には本来、人によって特有の細かいでこぼこがあります。通常のレーシックではその点を考慮しないで治療を行います。カスタムレーシックではコンピューターを用いて角膜の凹凸を解析し、その結果を踏まえてレーザーで照射を行います。
 
そのため、同じ視力でも見え方の質が大きく異なります。しかし、通常の治療よりも角膜を削る量が多くなる傾向にあるため、角膜が薄い人や強い近視の人には適応しない場合があります。

合併症

"合併症とは、ある病気が原因となって起こる別の病気や、手術等が原因で予期しない病気が起きる時に使われています。
うまく手術や検査が行って当たり前の現在の今日においては、合併症と言われると、医師らの過失が原因の医療事故と疑われる可能性があるようです。
 
医師は最善を尽くして手術に当たっていますが、患者や家族は合併症は手術が原因で起きる病気と理解して、医療事故だと思っているケースがあるようです。
 
この誤解は、医師は病気を治して当たり前という信頼をしていたが、手術が原因で発生ということで、誤解をされているようです。家族の患者への思いや、病名が理解できないこと、信頼が失われた裏返しで医療訴訟をされているようです。
 
医師からの病名の説明も必要ですが、医療に素人の患者や家族に如何に理解させるかが必要になります。

 

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角膜切削形成術

"角膜切削形成術では、代表的なのがレーザーによる、「レーシック」と呼ばれる手術で、レーザー照射で角膜を削り、角膜の表面の形を変えることで、屈折異常を矯正していき、焦点を整えることにより近視・乱視・遠視を治していくというものです。
 
まず、事前の検査を行い、手術の前に点眼で麻酔をします。専用のナイフで表面をめくり、その下の角膜をレーザー照射で削っていきますが、痛みがほとんどなく、手術自体は15分から20分と短時間で済みます。
 
手術後は30分ほど休んだのちに帰宅することができ、次の日の朝には視界がクリアになった感覚があるなど、視力の回復が早いのが特徴です。
 
角膜切削形成術後は、白内障や緑内障などの病気がなければ、視力の衰えが再発することはなく、特に角膜が薄いなどの例を除けば、安心して受けられる手術です。"

角膜内皮層

"「角膜内皮層」は5層構造になっている角膜の、もっとも内側(奥)にある層です。厚さは約0.05ミリで、 約22〜28億個ほどの非常に細かい内皮細胞が整然と並んで作られています。
 
角膜内皮層は血管の代わりに房水から角膜全体に酸素や栄養分を供給しています。また角膜内の水分を房水へと排出することで、角膜内の水分量を一定に調節する役割もあります。
 
角膜内皮層を構成している細胞は、外傷等によって死んだり傷ついたりした場合、再生することはありません。また、角膜によって取り込まれた外気がコンタクトレンズなどによって阻害され続けると、やはり死滅し減少していきます。こうして部分的に死滅した細胞を、周辺の細胞は補おうとする習性があります。ゆえにダメージを受けた内皮層は細胞が不揃いで変形しています。
 
角膜内皮細胞の減少が続くとやがて房水が角膜内に浸入し、水分量が多くなってしまます。そうして角膜が白くにごってしまうことを「水疱性角膜症」といいます。"